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制作日誌

Ninja250SL

Ninja250SL サブコンからフルコンへ。もやもや解消への道・・・

2017.01.26


大変ご無沙汰しております。
本年もよろしくお願い申し上げます。

今年も気持ちよく走っていただけるよう、がんばります。

前置き。インジェクションのセッティングのタイプをおさらいします。

Ninja250SL、も、含めて最近のオートバイはインジェクション仕様です。
マフラーやエアクリーナーの仕様を変更して、セッティングが必要になった場合、
ノーマルのECUには調整する機能がありませんので、サブコンやフルコンを使用します。

○ サブコン = サブコンピューター:ECUの命令を補正します。
  ・各センサーからの情報 → ECU(ここまではノーマル)
            → サブコンで補正する → 補正された量の燃料を噴射
  ・各センサーからの情報 → サブコンで情報を補正
            → ECU(ノーマル) → 補正された量の燃料を噴射
  上のようにサブコンには、ECUから「出る命令を補正」するのと、
  ECUに「入る情報を補正」するものと2タイプありますが、
  代表的なサブコンである 
  パワーコマンダー、バザズ、ネゴシエーターはすべて「出る命令を補正」のタイプです。
  Ninja250SLにサブコンをつける場合、
  シート内のスペースが狭く、そのため大きなユニットはシート下に収まりません。
  また車両価格が安いので、あまり価格の高いものは・・・と思われる方も多いと思います。
   国内メーカーのスペシャルエージェント製のネゴシエーターは、
  価格が安く、ユニットが小さく、アクセルポンプ機能、クイックシフター、
  2マップ切り替え機能(オプションのスイッチが必要)などが内蔵されていますので、
  なるべく安くて且つとりあえず一通りの機能がほしい方にはオススメできます。
   ヨシムラで取り扱っているバザズは、価格は上がりますが車速の情報をサブコンが得て、
  ギヤポジションを把握する点が異なります。(ユニットはちょっと大きいです。)
  ギヤポジションセンサーを持たないNinja250SLを
  ギヤポジション毎の燃料セッティングもできるという点が売りです。

○ フルコン = フルコンピューター:ECU(コンピュータ)本体そのものを交換する。
  各センサーからの情報 → 社外ECU(=ECUそのものを燃料等を調整できる機能がある)
            → 燃料調整、点火時期調整・・・などなど
  フルコンの一番のメリットは、燃料の調整以外の調整にも対応している点です。
  点火時期、
  燃料カットの切りor入り、
  アイドリング回転数の調整、
  レブリミットの変更、等々
  といった、現在のサブコンでは対応していない点を変更や調整できる点が大きな違いです。
  ECU本体ですから、社外メーカーがユーザーが調整できる部分を自由に設定して
  仕様を決めています。
  国内で販売されているレースベース車両のECUもこれに当たります。

○ ECUの書き換え
  大型車などで近年増えてきている
  ノーマルECUの中身をPCで書き換えてセッティングを変更します。
  フルコンと同等に燃料の調整以外にも様々な変更を加えることが出来ます。
  ソフトウエアの仕様等によるようですが、書き換えにちょっと時間を要したり、
  燃料の補正を噴射時間を入力しなければいけないものがあったりします。
  こちらに関しては、
  ベースのマップや燃料カットやアイドリングの設定をあらかじめ書き換えておき、
  サーキットやダイノ上での細かいセッティングでは
  サブコンを使って細かい補正するのが今のところは現実的でしょうか・・・。

と、前置きが長くなりましたが。(^^;

実は昨年はサブコンを使用したりセンサーの信号をごまかしてみたり、
ご報告してはいませんが、あーでもない、こーでもない・・・と、
実験実験していました。

目的は、
3500rpm以上でのエンジンブレーキからの開けはじめのスムーズさを求めての調整です。
SLで気になるところは、アクセルが開くか開かないかのパーシャル(一定速度)で走っているとき。
3500rpmを境に下はキャブ車同様にスムーズに走りますが、
3500rpmを超えた領域では、
エンジンブレーキの状態から、アクセルを微妙に徐々にあげていくと、
ある開度で急にボンッとエンジンに火が入ったり、
徐々にアクセルを戻すと、急に火が消えたかのように、
突然エンジンブレーキがかかる領域があるところ。
「ドンつき」と呼ばれる症状とそのエンジンブレーキ版を感じていました。
サーキットやスラローム、交通の流れが良いところだと「エイッ」とアクセルを開けるので
そういう条件では気になりませんが、
買い物等で街中や渋滞を走っているとき、アクセル開度が少ないときは、
ちょっと(個人的にはかなり)気になる部分です。

実験でわかったのは、3500rpm以上でアクセルが全閉~わずかに開いているぐらいの範囲では、
燃料カット状態=全くインジェクターが噴射しない状態になっているということ。
実走では5000rpmからアクセルを戻してエンジンブレーキで回転が落ちてくると、
3500rpm付近でエンジン音が変わることでも判ると思います。

実際にシャーシダイナモでもエンジンブレーキの測定~。

s_ninja250sl egbrake.jpg中央の横線の下側がマイナスのパワー=エンジンブレーキのグラフになります。
グラフの右からだんだん回転が下がるとともにエンジンブレーキが少なくなるのですが、
3700rpmぐらいから急に弱くなりはじめるのが判ります。

取り付けてあるサブコンで、
この燃料ゼロの状態から少しづつ吹けば、開けはじめの過渡特性だけはよくなるだろう・・・
ということで、サブコンでアクセル開度5%程度までの範囲をしっかりと薄くセッティングします。
すると、開けはじめは「ドン」とは来ず、「バラバラバラ・・・」っと、
1%、2%、3%・・・と少しずつ開くアクセルに、徐々に燃調が合って力がでてくるので、
かなり開け始めのドン付き症状は改善されます。
しかし、過渡特性を重視すると5%前後では燃料はどうしても薄めになってしまうので、
5%前後のパーシャルでずっと走り続けるとき=パーシャルでの走行ではセッティングが薄く、
エンジンの回り方がギクシャクしたものになってしまいます。
(開けたり閉めたりという使い方では改善されます。)

そして昨年末。
どうしたものかと困り果てているところに良さそうな新型フルコンを発見!

s_IMG_1540.jpg

aRacerという海外メーカーのECU。
上位のRC1というモデルは、
アジア選手権や国内選手権JP250でも使われ、非常に多機能で価格も高いですが、
新型のSports向けのRCminiPuls2は、
機能を絞って、グレードの高いサブコン並みの価格。
どちらもノーマルのECUよりボディーが大きいですが、
miniPlus2ならシートカウルやシート等の加工は必要ですが、
何とかECUや車載工具とも共存できます。

s_IMG_1539.jpg

回転数ごとの点火時期調整。
燃料の調整・・・
燃料調整の際のアクセル開度については、かなり大雑把。
~5%、~15%、~30%、70%~ と4段階 と ベースマップ全体の増減 しかありません。
(ここを細かくしたら上位機種と大して変わらなくなってしまいます。(^^; )
レブリミットの設定変更。
フューエルカットのオンオフにも対応。
アイドリングの目標回転数も変更可能。(1速で走るスラローム好きには朗報ですね。)
同梱のコントローラーは、運転状態を表示でき、
水温、回転数、アクセル開度などなどの表示 と 各種の調整や設定をこれで行います。

s_IMG_1542.jpg

仕様はすごく魅力的なのですが、このECU、付けてみてビックリ。さすが・・・です。
サイドスタンドスイッチを検出しません。この部分はレーサーなんですネ・・・。
このままポン付けするとサイドスタンドが出ていても走ってしまいます。
この点はちょっと対策が必要なので検討して・・・
(セルモーターの回路はECUとは別の回路なのでちゃんとサイドスタンドを検出します。)

sIMG_1553.jpgサイドスタンドとニュートラルスイッチに割り込む安全装置を作りました。

ファーストインプレッションは、アクセル開度の少ない領域がスムーズになってイイ感じ。
一番もやもやしていた部分がやっと解消されました。(^^)v

今後はセッティング等を検証していきたいと思います。


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