2013.08.10
RVF/RC45 の ステアリングダンパの取り付けのご依頼をいただきました。
RVF/RC45、
世界のレースで戦っていた当時は、
たくさんのレーシングパーツが 販売されていました。
しかし、今では残念ながら、
それらの部品もほとんど入手が不可能な状況になりました。 Σ( ̄ロ ̄lll)
そのため、今回、新規で製作と取り付けのご依頼です。 d(*^0^*)d
新規で製作するとなれば、
出来るだけお客様のご希望を叶えたい!
ご希望は、
「フレーム左サイドのカバーを加工せずに取り付けすることができる、
近年のバイクと同じ横置きのマウント方法で取り付けたい。」
とのこと。
ご来店時に現車を確認してみると、
アッパーカウルステーの下にステアリングダンパーを「通す」ぐらいの
スペースが(ケーブルの取り回し変更をすれば、)ありそうです。
「トライしてみましょう!」ということで製作。
そして、
出来上がった部品がこちら。
車体に取り付けた状態は、こちら です。
オーリンズのステアリングダンパ、きれいに収まりました。
製作した主な部品は2つ。
アッパーカウルステー下にダンパ本体を取り付けるためのブラケットの製作と、
フロントフォーク側にダンパのロッドを止めるクランプの製作でした。
おおよその位置関係を考えながら、
アッパーカウルステー下のブラケットと、
フロントフォーク側のクランプ の 基本的な形状 を決定するまでは、
「これはちょっと難しい」と思うほどの作業ではありませんでした。
ブラケットとクランプの基本的な図面が出来たところで、
動きを図面上でのシュミレーションをしてみると・・・
「あっ、・・・ロッドと三又が、ぶつかる!」
こんな感じで、製図用具を久々に総動員しての検討でした。
そして「干渉」との戦いは、ミリ単位の攻防に・・・
横置きですので、使用可能なステアリングダンパーのストロークには制限があり、
公道仕様ですから左右にフルロックまでハンドルが切れなくてはイケません。
そして、
取り付けスペースの前側にはライト。下にはホーン。
干渉する、しない、は、ミリ単位の攻防に。
「う〜〜ん」「む〜〜〜っ」と、
ブラケットやクランプの寸法と取り付け位置を
何度も作図を変更しながら、干渉しない位置関係を探していきました。
ハンドルが切れる様子を作図しないといけないので、
車体側の寸法が必要ですが、もちろん、弊社にRVFの図面はありません。
お客様の費用的な負担を少なくしたいので、
車体側の寸法は分解しないで採寸し、なんとか車体側の予測図面を起こしました。
予測=誤差ですので、
誤差の余裕も数ミリ見ておかなければいけないことが、さらに寸法を厳しくしました。
今夏のジブリの映画「風立ちぬ」のように、
さらさら〜と、スマートに(モチロンそういう方もいるのでしょうが・・・)製図するようには
いきませんでしたね。 (^^;
あーでもダメ、こーでもダメ、と、悩みながら、修正と書き直しの連続でした・・・。
そして、
完成した部品を取り付け、
調整すると、
ギリギリセーフ!!
干渉なく取り付けすることが出来ました! ヾ( ̄∇ ̄=ノ
もし量産(・・・台数が少なくてリクエストがない?)の暁には、
小変更でイケそうです。
左にハンドルを切ったときも、
右にハンドルを切ったときも、
ギリギリでセーフです。
( ギリギリなので、個体差で干渉することもあるかもしれませんネ。 (^^; )
これで安心して納車させていただけるようになりました。
緊張感のあるステー製作でした。
また、楽しいネタを振ってください。精一杯がんばります。
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