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制作日誌

ECU FLASH

ECU書き換え作業 FTECUを使用したGSXR1000Rリミッターカット ④

2018.02.08


ECUの書き換えのソフトウエアには、
REVリミッターの他にもいくつか設定を変更できる項目があります。
減速時燃料カット、ラジエターファン作動設定、仕様変更した際のエラー表示回避、逆シフト対応などです。

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「Fan Temps」:ラジエターファンの温度設定
注意していただきたいのは、設定温度を下げすぎないこと。
ECUの制御とは関係のないサーモスタットで水の流れは管理をされています。
R1000Rの標準のサーモスタットは、
水温が 82度 になると弁を開き始め 95度 で弁のリフトが8㎜以上になる設定です。
設定温度を下げすぎるとラジエターファンが回りっぱなしになってしまうこともありますので、
できるだけ弁が開度をキープできる温度の範囲で設定することをお勧めします。
通常の設定は100℃-105℃となっています。

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「R Model Features」:R専用の機能
この機能、国内ECUを読んだ時には「DISABLE」となっていましたが、
EUマップを書き込む際には必ず「ENABLE」に設定してください。クイックシフターが効かなくなります。

「Injector Decel Cut」:減速時の(燃料)噴射カット
通常の設定は「ENABLE」で、エンジンブレーキ時には燃料を噴射しない設定になっています。
これを「DISABLE」にすると、エンジンブレーキが少し弱くなり、
アクセルオフから僅かにアクセルを開けるようなときのスムーズさが増します。
エンジンブレーキ時の燃料を噴射しないときのエンジンは、から回し=抵抗です。
そっとアクセルを開けるのですが、燃料カットで今まで火が入っていなかったエンジンが息を吹き返します。
抵抗(-)だったものに火が入り(+になる)ますから、力の差が大きく
アクセル開度の割に「ドン」と出る感じが出てしまいます。
車種と走行条件によっては、パーシャルの位置がないと感じることもあります。
エンジンブレーキ時も燃料噴射をしていると最低限回ろうとしていたエンジンに力を加えます。
元々日火の入ったものに火を加えるので連続性がありスムーズに力が出てきます。
注意事項ですが、
減速時に燃料があるのでアフターファイヤは出やすくなります。
また、変更することで触媒にどの程度の影響が出るかは分かっていません。
減速時に燃料をカットすることは燃費や環境面等を考えるとはとても有効な手段ですが、
ドライバビリティーの面ではまだ少し制御にマイナス面があり、
噴射させれば、ドライバビリティーは改善しますが、
実際にどの程度の悪影響が有るのか無いのかリスクがまだ分かっていません。
一長一短ですので、お好みで設定されると良いでしょう。もちろん自己責任です。

「Unlimit ETV mapping」:無制限ETVマップ
この設定については真の意味が解明(確認)できていません。
ETVの制限を無くすとなっていますが、マップ上では数値は自由に書き替えができるようなので、
もしかすると国内のREVリミッター同様にソフト上では表示されていない制限があるのかもしれません。
もしくは、公開されている2017年式GSXR1000のマップの中に
「17KG0」というEU仕様のマップがありますが、
このマップにはETVマップが表示されないので、このマップ用の制限解除用の設定かもしれません。
公開されている「Unrestricted」=無制限のマップでは、どれも「TRUE」としていますね。

「Disable Immobilizer」:イモビライザーの無効化
レーサー化で取り外した際など、
イモビライザーを機能させたくないときに「TRUE」にして無効化します。

「Stock O2」:標準のO2センサ
「PAIR Valve」:2次空気供給装置の開閉バルブ
「EVAP Valve」:キャニスターのパージコントロールバルブ、
「Exhaust Valve」:マフラーの排気デバイス
「Radiator Fan」: ラジエターファン
「IGN Switch」:イグニッションスイッチ
これらはレーサー化等で取り外した場合に
「DISABLE」に変更して、エラー(エンジンチェックランプの点灯)回避に使用します。
試しに「Exhaust Valve」を「DISABLE」にし、動作を確認しましたが全開固定になったりしませんでした。
近接排気騒音も弊社の測定では変化がありません。「DISABLE」でも排気デバイスは作動しています。
これらはいたずらに「DESABLE」にせず、万が一破損した際のECUの自己診断を生かすため、
接続して使用している機能は「ENABLE」で使用することをお勧めします。

「IG coils c24-27」:イグニッションコイルのエラー表示
アフターマーケットの点火カット方式のクイックシフターを取り付けた際、
シフターの点火カット信号によって「イグニッションコイルが壊れたと」エラーを出すことがあります。
そのようなケースでエラーを回避するときに使います。

「Wheelspeed Sensors」:ホイールスピードセンサ
サーキットでの暖気のためレーシングスタンドでリヤホイールを回転させることや、
ダイナモで後輪だけを回すような機会が多く、エラーを回避したい時に使用します。
試しに「DISABLE」にして走行してみましたが、
トラクションコントロール&ABSは通常通り機能しました。
ABSのエラー表示とトラクションコントロール作動の表示も通常通り行われていました。

「QS Sensor Reverse」:クイックシフターセンサの反転
逆シフト(レーサーシフト)の時に使用します。
バックステップ等への変更でセンサにかかる力の方向が反転したとき「ENABLE」で使用します。


「ECU Modules」の下にある以下の2つの機能 は、
後付けのFTECU製や他社のユニットの調整や反映させる際に使用する機能のようです。

「QS Launch Control Pit-Limiter」は、FTECUのクイックシフターモジュールを付けた際に使用するようです。
国内仕様のRにはシフター等が付属していますから、特に使う機会はなさそうですね。
「PC Fuel Import」は、パワーコマンダー等でセッティングしたマップを
Fuelマップ等に反映させてマップを書き換える時に使用するようです。
パワーコマンダーは、ダイナモ上で回しながらマップを書き換えるとその場でセッティングが反映され、
スロットル開度のトレース機能等もあり、非常に使いやすいサブコンです。
書き換えができるようになった今でもセッティングには欠かせないツールだと思います。


以上、ECUの書き換えについてご紹介させていただきました。
Fuel、Ignition、ETVの各マップの内容についてはメーカーがテストして設定したマップですから、
一般的にはこの内容がメインになると思います。
各マップのモディファイについては、今後トライしていきたいと思いますので、
またもしイイものが出来たらご紹介させていただこうと思います。


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